ミツバチとハチミツ（蜜蜂と蜂蜜）

ミツバチを飼う上で一番厄介な害虫です。
ヘギイタダニはミツバチに寄生し、ウイルス病を媒介します。
放っておくとヘギイタダニが増殖し、群れが弱体化して全滅することもあります。

ヘギイタダニに寄生されたミツバチが巣に迷い込むときや、寄生されたミツバチが訪花した花に落としたダニを別のミツバチが訪花したときに寄生されるなどで巣内に持ち込まれます。
まず、ヘギイタダニに寄生されないことはありません。


写真左は雄蜂に寄生するヘギイタダニ、写真右は雄蜂巣房内いたヘギイタダニです。

ヘギイタダニはミツバチの幼虫と成虫のどちらにも寄生します。
大きさ1～2mmの濃い赤色をしているので、肉眼で確認できます。


ヘギイタダニの駆除は、薬剤を用いる方法が主です。
使用が認められている医薬品は、アピスタンとアピバールの2種類です。どちらも劇薬指定です。
ハチミツに薬成分が残留しないように採蜜期間中は使用できないので、採蜜期間終了後の夏から秋にかけてか、越冬後の春先に使用します。

アピバールは湿度が高いと効果が薄れます。
アピスタンは使用を続けると段々と効果が薄れるので、使用期間を開ける必要があります。
ヨーロッパでは薬剤耐性を持ったヘギイタダニが増えてきているので、自然由来成分の駆除剤が試されています。
新しい駆除方法は、お近く（管轄）の家畜衛生保健所に問い合わせてみてください。

薬剤を使用しない駆除方法に、雄蜂蜂児房の撤去という方法があります。
ヘギイタダニは雄蜂の蜂児に寄生しやすい傾向があるので、雄蜂蜂児房だけの巣枠を入れて、巣房に蓋がされたときにまとめて破棄します。